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Going Back〜音楽と世界〜 Going Back〜音楽と世界〜

『GOING BACK~音楽と世界~ 』#43 2022/8/27 O.A.

8月27日放送分
#43「Surf Sounds特集<後編>」

第43回目のテーマは「Surf Sound特集<後編>」。全2回シリーズでお届けしている「Surf Sound特集」の後編は、The Beach Boysの音楽にスポットを当てます。明るいだけのSurf Soundから離脱し、1960年代後半には、アーティスティックで、内向的なものになっていく、その変化を探っていきます。

8月27日選曲リスト

  • 21:00 The Beach Boys “I Get Around”(May 1964)

    1964年の春頃は、ビートルマニアが起きている時期でしたが、The Beach Boysもかなり有名人になっていて、この曲も大ヒットを記録しています。作曲はBrian Wilson、作詞はMike Loveが担当しています。

  • 21:05  The Beach Boys “Little Deuce Coupe”(July 1963)

     “Little Deuce Coupe”とは、1932年にFordが作った車「1932 Ford Model B」のことを意味しています。V8エンジンを搭載していたこの車は、当時、カリフォルニアで行われていたドラッグ・レースでも使われていました。

  • 21:08  The Beach Boys “Fun, Fun, Fun”(February 1964)

    こちらも「Ford Thunderbird(通称:Tバード)」の思い出を歌った(車に関係した)楽曲になっています。僕にとっては、この時期のThe Beach Boysのサウンドを象徴する曲です。イギリスでは、ちょうど海賊ラジオが大流行している時で、いかにも海賊ラジオから流れてくる雰囲気を持った曲でした。ちなみに、アメリカのチャートでは5位止まりでした。*1位から3位までは、全てビートルズが独占していました。

  • 21:11  The Beach Boys “Barbara Ann”(December 1965)

    The Regentsというグループが1961年に発表した楽曲をカヴァーし、大ヒットを記録しました。リード・ヴォーカルは、Brian WilsonとJan and DeanのDean Torrenceです。

  • 21:15  The Beach Boys “Help Me Rhonda”(1965)

    この曲も、女性関係のことを歌ったものです。映画『ブライアン・ウィルソン/約束の旅路』では、“Help Me Rhonda”を制作中に、最初のマネジャー兼プロデューサー的な立場だった父親と大喧嘩をして別れるシーンが描かれています。

  • 21:18  The Beach Boys "California Girls”(June 1965)

    明らかにBrian Wilsonが作る楽曲の構成が複雑になってきている時期に生まれた1曲です。1965年というと、The Beatlesが『Rubber Soul』を発表する年でもありましたが、The Beach BoysとThe Beatlesの間には、良い意味でライバル同士のような意識がありました。

  • 21:22 The Beach Boys “Don't Worry Baby”(May 1964)

    これまでThe Beach Boysの底なしに明るい感じの曲ばかりを紹介してきましたが、"I Get Around"のB面に入っていたこの曲は、少し内向的な仕上がりになっています。この曲は、Brian Wilsonが一番好きなレコードであったThe Ronettesの “Be My Baby”に対する一種のアンサー・ソングのようになっています。

  • 21:26  The Beach Boys “In My Room”(October 1963)

    この曲は、「自分の部屋の中にいると、一番安心できる」という気持ちを素直に歌ったものです。1960年代半ば以降、Brian Wilsonが精神的に問題を抱えるようになったというのは、有名な話ですが…元々は広場恐怖症で、そのために、長い間、自分の部屋を出ることはなかったということです。

  • 21:29  The Beach Boys “Wouldn't It Be Nice”(July 1966)

    The Beatlesのアルバム『Rubber Soul』の完成度の高さに衝撃を受けたThe Beach Boys。この曲は、そうして出来上がったアルバム『Pet Sounds』の1曲目に収録されています。この頃から、Brian Wilsonの作曲が、明らかに変わり始めてきます。

  • 21:33  The Beach Boys “Sloop John B”(March 1966)

    こちらも『Pet Sounds』に収録された曲の中から、古いフォーク・ソングを自分なりに解釈して録音したものです。ちなみに『Pet Sounds』の収録曲の中から、シングル・カットされた楽曲の中で、最もヒットした曲となりました。

  • 21:37  The Beach Boys “God Only Knows”(July 1966)

    The Beach Boysの全楽曲の中で、僕が一番好きな曲が“God Only Knows”です。恐らく、多くの人も同じような意見を持っているのではないでしょうか…?アメリカでは、“Wouldn't It Be Nice”のB面に収録されましたが、イギリスではA面とB面の曲が逆になって販売されていました。

  • 21:40  The Beach Boys “Good Vibrations”(October 1966)

    The Beach Boysの黄金時代と言える“God Only Knows”の発表直後に作られた楽曲です。この頃になると、Brian Wilsonは、もうツアーには全く参加しなくなっています。彼は、家に閉じこもって作曲に専念し、録音になると指揮をとるような形になります。

  • 21:47  The Beach Boys “Heroes And Villains”(July 1967)

    『英雄と悪漢』という邦題がつけられたこの曲は、当時制作中だったアルバム『Smile』に収録予定でした。しかし、このアルバムが難解で、周りのメンバーが理解を示さなくなり、Brian Wilsonの精神状態はさらに悪化しました。結局、このアルバムは制作途中でお蔵入りとなり…2000年代に、ようやくBrian Wilsonのソロプロジェクトとして発売されるようになりました。

  • 21:51  The Beach Boys “I Can Hear Music”(March 1969)

    この企画の最後は、Brian Wilsonが全く関わっていないThe Beach Boys の“I Can Hear Music”を選びました。The Ronettesの楽曲をカヴァーしたものです。

※福島県外で聴く場合は、radikoのプレミアム会員への登録が必要になります。放送後は、1週間タイムフリー機能で聴くことができます。

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2022.08.27(土) 21:55
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